阿部一族 (SPコミックス)

レビュー

うまくまとめられた佳作

佐藤の作画は、とても軽い。だが逆に線の抑えられた彼の絵が、本作を読みやすくしている。オリジナルエピソードの扱いもうまく、テーマを深めるのではなく、本作をリアルにする効果をあげている。
最近の「乱」の原作突きの連載作品は構成に優れたものが多い。本作も合格点であろう。
しかしどうも時代考証があちこちで甘く、テレビや映画の時代劇からそのままいただいたようなところが気にかかる。読み手によっては、その点が致命的

力不足では?

原作も、テレビ映画も面白く見る事のできた作品なのに、
この読後感のモヤモヤは何なのか
淡々とした画風の作画は物語の芯を外して、
原作にあまり関わりたく無い、仕事としての作画にしか感じられなかった
(特に肝心な場面での登場人物の”顔無し”表現は理解出来ない)
これが別の漫画家の手によればもっと違うのでは…と考えさせられた

森鴎外の世界を見事にビジュアル化しました。

明治の文豪、森鴎外の歴史小説を、佐藤宏之氏が見事に漫画化されました。
鴎外の世界をビジュアルな読み応えある作品として、現代に甦りました。
リイド社の「コミック乱」で一年掛けて連載されて、遂に単行本化され嬉しい限り。

深遠なる森鴎外の世界に入る、取っ掛かりには最適です。