ダルタニャン物語〈第8巻〉華麗なる饗宴

レビュー

超絶技巧の会話

そんじょそこらの飲み会 打ち明け話 バラエティでは耳にすることのできない名台詞の連続。人生の快楽 知恵の快楽である名台詞が夢をつかんでいく。
権謀術数の魔性は時に切なく 時になまめかしく 時に喜劇となる。
デュマのペンにかかれば偽善の超絶技巧も統治したり解決したりする倫理も
等しく知恵の光 もっとも高尚な生命力の躍動であり安定感だ。
心暖まる誠実さも成功した悪知恵も格調高い人生の忘れてはならない所産である。甘美な毒のうねりに弱点が翻弄されていくさまさえ酔えるのは家柄や才能について選ばれた人々の力量が眩惑するように教授するように展開されるためだ。本書に出てくる王侯貴族たちの会話はトルストイ戦争と平和の貴族たちの語りより語り手らしいあらゆる機微を表し、時に本質的で、行間に恐るべき力を秘めている。アンリエット妃に恋するバッキンガム公は、ラウルに苦言を呈され彼女の婚礼を血で汚すのを思いとどまるが、その後もラウルを親友と慕う
バッキンガム公の素直さに好感が持てた。「女神の物語」にみるアンリエット妃の知能犯ぶりはデュマならではのエピソードである。

大河ドラマ

恋の時代が続き、読者もそろそろ大河ドラマの結末を見たくて、早送りしたくなる。ここでもう少し辛抱。