ダルタニャン物語〈第3巻〉我は王軍、友は叛軍

レビュー

20年後はもっと知られてしかるべきだ

初めてダルタニャン物語を読んで以来、三部作中一番好きなのが、
フロンドの乱華やかなりし頃のパリを描いたこの「20年後」である。
そんなわけで、長らく絶版だった本書がまた最近復刊されたことを
ただもう素直に喜びたい。

量的にも第三巻、第四巻、第五巻の三冊とちょうど良く、
四人の友情にもまだヒビが入る前なのでその辺も安心して読める。
とはいえ、一番の魅力はフロンドの乱の活写ではないだろうか。
当時の有名人たちが次々と出てきてはマザランを槍玉に挙げる
そのやり取りも最高に面白い。
ボーフォール公、コンデ公やスカロン、その夫人で後にマントノン夫人として
ルイ14世最後の寵姫にのし上がるスカロン夫人、またスキュデリー夫人も出てきて、
当時のサロンの雰囲気を肌で感じることができる。
 そして、ダルタニャンとその友人達の性格がより鮮明に書き分けられるのも
「20年後」から。
昔、三銃士が好きだった人も、フランスの初期近代の歴史に
興味がある人も、ぜひこの作品を読むことをお勧めする。

20年後

ダルタニャンおよび三銃士もすでに中年ですが、まだまだ現役。
若い頃と変わらぬ冒険を繰り広げます。

今度の舞台はイギリス。
さらに4人がそれぞれ2派にわかれて戦います。
今までずっと一緒に戦ってきた4人なのに…などと思ってしまったのですが、敵味方に別れても友情には何ら変わりが無いところが、この銃士たちのいいところ。

いつも全力でことにあたり、自分の信念にも正直です。
べたべたしないさわやかな関係で、互いを尊敬し認め合う。
この本を読んで、私は世の中で最も美しい情は「友情」であると思いました。
ぜひ、ぜひ読んでみてください。

あっという間に

あっという間に20年が経過。ダルタニャンが中年なんて!とショックを受けつつ読み出す。やはり若い頃のように友情だけでは動けない仲間たち。文豪のちょっと複雑な物語の始まりだ。