ひまわりの勲章―実録兵隊戦記 (光人社NF文庫)

レビュー

後世に残したい戦記小説

 「復員船の出来事」ではモルヒネ中毒の少佐が、「中隊長、夕陽の丘へ」では職責を果たすことができない中隊長が登場します。人の上に立つ者がこれでは悲惨な結果になってしまいます。
 戦場で戦死してもなんのために死んだのかわからないような死ばかりだったと思います。「ひまわりの勲章」をはじめ全編にそんな戦場の死にも意味を持たせようとする著者の人間的な温かみを見ることができました。