- 書名: 警視庁草紙〈上〉―山田風太郎明治小説全集〈1〉 (ちくま文庫)
- 作者: 山田風太郎
- 出版社: 筑摩書房
- 出版日: 1997-05
- 定価: ¥ 998
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レビュー
警視庁と元江戸南町奉行の面々による新旧知恵比べ
◆「明治牡丹燈籠」
落語家・三遊亭円朝の隣家に住む、若い
浪人が変死し、円朝に容疑が掛けられる。
事件現場の部屋は、内側から血紙で
封印されているという密室状態だった。
事件があった夜、油戸杖五郎巡査は、牡丹が
描かれた人力俥に乗る不審な美女に遭遇する。
しかも、その人力俥は、あとに血だまりを残し、消えてしまい……。
事件の解決と、のちの「怪談牡丹燈籠」の原型
となる怪談噺の誕生秘話を重ねる手腕が見事。
◆「黒暗淵の警視庁」
土佐の不穏分子が、赤坂喰違いの土堤で右大臣岩倉具視を襲撃するが、失敗する。
警察は、ただちに襲撃犯の潜伏場所をつきとめ、完全に包囲した。
事件に、大国源次郎が関与していることを知った千羽兵四郎は、
自分たちにまで累が及ばぬよう、彼らを逃がそうとするのだが……。
兵四郎たちは、今回もまんまと警察を出し抜きますが、
彼らの活躍が、思いもかけない悲劇を生むことに。
◆「人も獣も天地の虫」
警視庁による私娼の徹底的検挙が始まった。
捕らえられた女たちを解放するため、兵四郎たちは、
警視庁の警部を色仕掛けではめ、強請ろうとするが……。
女囚のなかに意外な人物がおり、ある歴史的事件の真相が明かされます。
◆第四〜六話
◆第七〜九話
◆第十〜十二話
◆第十三〜十五話
◆第十六〜十八話
あっただろうな(笑)という説得力
詳細は十分に前のお二人が書かれているので省略するが、笑った笑った。それはそうだろう、仕事の引き継ぎなんかないわけだから、二つの警察組織があった時期は絶対にあったはずで、旧の側が新の方を邪魔するのは、しごく当然であろう。
司馬遼太郎氏の「翔ぶが如く」を読んだ後、青山墓地墓参ツアーを決行し、そのときにも行ったのだが、これを読んだ後でもう一度、花見を兼ねて川路大警視の墓参りをし、墓前で一献傾けてきた。苦労したよね、この人(笑)。
