天才横綱―輪島大士物語

レビュー

愛されぬいた横綱の半生

「愛されぬいた横綱」--能見正比古氏は輪島のことをこう評した。その愛されぬいた横綱の半生を、同郷だという杉森氏が慈愛に満ちた筆で描き切った渾身の遺作。輪島の相撲界追放後にはほとんど頁を割いていない。そして彼が再婚し子どもに恵まれたことを以って物語は閉じる。そして残りの彼の半生に幸あれ、とエールを送るのだ。「黄金の左」で角界の頂点に立った輪島の半生。ファン必読である。