人間臨終図巻〈上巻〉

レビュー

死を哲学する読む人名辞典

上下2巻、そろえて買うと高いし、文庫本でも出ているが、ぜひこのハードカバーでそろえて欲しい、いつもそばにおいて繰り返し見る価値あり、上下で内外の著名人1000人近くの臨終のエピソードが亡くなった年齢別に紹介されている、ある評論家が「司馬遼太郎より山田風太郎の歴史観を自分は買う」と言っていたが、それがあたっているかはともかく、これを読むとその気持ちはわかる、エピソードの筋は覚えても何度でも読めるのは、作者の文章の力とエピソードの背景にある作者の歴史観がしっかりしているからだと思う。大正生まれの戦中派らしく今はほとんど忘れられている、太平洋戦争当時の軍人、政治家をしっかり押さえている、戦後生まれには、新鮮で、戦犯といわれた、全くなじみのない人物が生き!生きと現れてきて、自分の心になにかを訴えかけて来たのには驚かされた、江利チエミ、夏目雅子など亡くなった時の事を知っている人物とジンギスカンやキリストが同列に論じられているので、色々な事が考えされて面白い、山田さんにはもっと生きて続編を書いてもらいたかった。