- 書名: ふつうの医者たち (文春文庫)
- 作者: 南木佳士
- 出版社: 文藝春秋
- 出版日: 2003-02
- 定価: ¥ 500
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レビュー
読んでいてしんどかった。
様々な年齢、様々な分野の医療機関で働く先生方との対談。
まず、始めに南木先生がどういう経過をたどって精神的に体調を崩されたかの文章があって、それから対談が載っている。おそらく南木先生の一番精神的に辛い時期だったのだろう。最初の文章にも、どの対談にも、患者さんの「死」と向き合うことのむなしさが繰り返し出てきて、読んでいるこっちまでしんどかった。対談相手の先生方はそんなことはなくて、それぞれの対談は興味深かった。
医師たちの葛藤が描かれている
著者と各専門科医師との1対1の対談形式による書。医学生はもちろんであるがこれから医師を目指そうとされる人々にとって参考になることは間違いないのではないか。医師になった動機から最後は死生観まで語られており、とにかく参考になったし、興味深かったのは各専門科医達が自分の無力感を感じるという一説である。医療には当然限界があるのはわかっていながら理想と向き合う姿が感じられた。
肩の凝らない医者談義
医者はどういうものなのだろうか?28万人もいるのに、その生活実態は意外と知られていない。
この本に登場する医者たちは、「医療とはこうあるべき」というような「べき」論から離れて、ありのままの生活実態や、来し方行く末を淡々と語る。これといって驚くような話があるわけではないのだが、医者たちもまた、苦しみ、喜び、退屈し、怒っているという、当たり前のことが語られており、彼らもまた「ふつうの人」であることがわかる。
南木の小説「医学生」を読んでおくと、そのモデルとなったらしい人物も登場して、より楽しむことができる。
