考える短歌―作る手ほどき、読む技術 (新潮新書)

レビュー

大変具体的で参考になった短歌の本。

短歌を筆者が添削して、解説しているのだが、大変具体的で参考になった。
そうか、そういう所に観点をおいて、遂行したらいいのか、とか。
そういう構造になると、切れが悪いことが多いのね。とか。
なかなか習うこともないような、ある意味ノウハウを授けてもらっているように感じて。
とても楽しい読書だった。短歌作るだけじゃなくて、きちんと添削というか推敲してみようと思った。
短歌、特に作るのに興味がある人は、読んでみて損はないと思う。特に自分のように興味はあるが、まだ初心者にも達してないようなタイプには、とても参考になる。
読んでから、こうした筆者の添削が好きか嫌いかを判断しても遅くない。

言語感覚=ものを見る目

心の筋肉も固くなる!?

子どもの言葉がそのまま詩になるのは、心が限りなく柔軟だから。
いつも柔らかな心でいるために短歌を創ろう。

日常のささやかな感動を切り取って三十一文字で表す。

学生時代までは短歌のよさがわからなかった。
三十一文字定型という非常に限定された世界に不自由さを感じた。

でも、限られている中での表現はそれだけ集中度が高くなり言語感覚は研ぎ澄まされる。

「も」にするか「は」にするか。たった一文字で新鮮さも迫力も違ってくる。

本書は、短歌創作だけでなく、言語感覚を磨くための示唆に富んでいる。
言語感覚を磨くとは、日常の中でものの本質を見据え、捉える力でもある。

言葉っておもしろいですね。

何気なく浮かんでくるフレーズを並べただけでは、訴える力が弱いと言うことが、文法や名詞・形容詞を交えてわかりやすくまとめられています。
実際に投稿された短歌の一文字を変えるだけで、印象や意味がこんなに変わるんだとびっくりしました。
「人に伝えるために」ということを考えながら短歌を作りたくなる本ですね。

詩や歌を作るための「うらわざ」「技術」

 書店でタイトルと著者の名前に惹かれて手にした本書の帯には「一文字の力 表現のうらわざ 『言葉の技術』教えます」と大書されていました。詩や歌を作るための「うらわざ」や「技術」を正面切って取り上げた本は、かなり珍しいのではないかと思います。
 優れた歌人である著者は、短歌の添削という作業を通して「表現のうらわざ」「言葉の技術」を、分かりやすく提示してくれています。具体的には、助詞や副詞、形容詞を使うときの注意点や句切れや語順のことなど、まさに、「うらわざ」「技術」というに相応しいポイントが扱われています。

短歌を作りたくなる

 まず、目次そのものが、短歌を作るときのコツになっている。
一度、とにかく短歌を一首作ってみて、推こうの観点にするのもよい。
 各章は、実践編(一般投稿者の短歌を俵さんが添削)と鑑賞コースの二本立てになっている。
 具体例で、言葉の技術が示されるので、「うーん、確かに。」と唸ってしまう。
 また、この短歌の技術は、散文を書くときにも参考になる。