- 書名: Y十M(ワイじゅうエム)~柳生忍法帖 9 (9) (ヤングマガジンコミックス)
- 作者: 山田風太郎
- 出版社: 講談社
- 出版日: 2008-01-04
- 定価: ¥ 560
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レビュー
原作屈指の名場面、完全再現
原作既読ファンがやきもきしていたのが、女人袈裟(!)や花地獄以上に
本巻収録の「徳川家も滅んで結構!!」ではないかと思います。
なぜ、敵方含めて女たちが十兵衛に惚れるのか?
その答えがあの台詞にこめられているといっても過言ではない、
破天荒にもほどがあり、優しいにもほどがあり、苛烈にも程がある台詞。
原作をきっちり読んでいて、なによりもまず山風ファンであるせがわ先生は、
そのあたりをきっちりわかっているのでしょう。
大コマを贅沢に使ってのあのシーン。カタルシスがありました。
展開としては、一矢報いることもできず十兵衛側が追い詰められるあらすじ。
大逆転は次巻に譲ることとして、逆境下でもあきらめない十兵衛の
侠気を味わう小休止の一巻ですな。
次巻以降の怒濤の巻き返しが今から楽しみです。
物語は佳境・・・なのか?
原作を読んでいないので、今が物語のどの辺りなのか全く分かりませんが、話がとにかくゆっくり進んでいて、なかなか前へ進まない感じです。
1コマが大きいせいか、迫力はあるんですけどね・・・。
しかし、この巻で、沢庵・十兵衛と芦名衆側の手の内が、不老不死の理由、般若侠の正体が各々に明かされてしまう大事な巻でもあります。
ちょっと残念だったのは、沢庵和尚にはもっと手の内があって、裏の裏の裏が・・・なんて展開かと思っていた分、私的に残念でした。
また、もっと精神的に大きいかと思っていたのですが、十兵衛の方が大きい人物になっていました。
敵の懐に飛び込んでいるにもかかわらず、たくさんの犠牲(仲間の僧)を払っているにもかかわらず、策略の浅さにちょっと残念感がありました。
物語は現在、十兵衛側に不利になっています。
それをこれからどう挽回するのか?
とても気になるところです。
