柳生忍法帖(下)―山田風太郎忍法帖〈10〉 (講談社文庫)

レビュー

文句無しです!!

読み終わった瞬間深いため息が出ました。自覚はなくともずぅーっと緊張していたみたいです。とっても不思議です。柳生忍法帖は。とてつもなく酷い仕打ちを受けているのを読んでいるのに泣く事はないのです。(私は涙腺が物凄く弱いです)そのかわり心臓をわしづかみされている様な気分になります!苦しいのに読むのを止めるなんてまったく選択肢になく、一気に読んでしまうのです!!十兵衛がすごくかっこ良い!堀の女性達の心がとっても解ります。男性にはもちろんですが女性にも読んでもらいたい作品です!!ヒーロー像が変わるかも(笑)

娯楽小説の最高峰

柳生十兵衛がとにかく強くてカッコいい。下巻の中盤、十兵衛と禅師・沢庵が絶体絶命の窮地に立たされ、敵が降伏を要求してくる場面があるのですが、それに対する十兵衛の台詞が素晴らしい。まさに漢(おとこ)の中の漢です。
敵味方のほとんどが死に絶えるパターンの多い忍法帖シリーズですが、この「柳生忍法帖」は異色ともいえる勧善懲悪ものです。その分、シリーズ初心者でも安心して読めるかもしれません。業界全体にネタぎれ感が漂う近年の少年漫画等よりも、遥かに完成度の高いエンターテインメントといえるでしょう。

いよいよ作者の真骨頂が・・・

「これより会津」で、いざ、登場人物とともに読者も会津へ。

ついに正体を現わした芦名衆の領袖、銅伯。
この不気味な老人と沢庵・十兵衛との心理戦、駆け引き、そして十兵衛と魔性の女・おゆらとの攻防--物語は、前篇とはうってかわった様相を帯び、これぞ忍法帖、という奇怪かつ妖気に満ちた展開を経て、漸く結末へ向けて収束します。

とはいえ、〃忍法帖シリーズ〃の中では異色とも言える作品です(というか、正直なところ名前が『忍法帖』なだけという気もします)。時代劇っぽいテイストも個人的には大好きですが、好き嫌いは分かれるかもしれません。でも、これもまた第一級のエンターテインメントであることは間違いないです。

あ、それと女性の方は特にご注意。この本を読むと、あなたは絶対、柳生十兵衛に恋してしまいます。

さらなる敵が十兵衛を待つ!

花の江戸から雪の会津へ。
復讐行は一層過酷なものへとなる下巻。

で、さらに敵が増えるんです(笑)。
(笑)
いや、笑っちゃうってもんです。あれだけ化け物みたいな敵を出しておいて
また増やすのかよ! 本気か風太郎! どうするんだ十兵衛!

同じ十兵衛ものでは『魔界転生』のほうが有名ですが、

いやはやおもしろさではぜんぜん引けを取らない今作。
この作品も期待を裏切らないことうけあいです。