- 書名: 信州に上医あり―若月俊一と佐久病院 (岩波新書)
- 作者: 南木佳士
- 出版社: 岩波書店
- 出版日: 1994-01
- 定価: ¥ 777
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レビュー
「村で病気とたたかう」
アンコール復刊で若月俊一著「村で病気とたたかう」は手に入る。1971年発行であるが、やはり本人自身の文章でないと真意は伝わらない。この本は無視して、原著の「村で病気とたたかう」を読まれたほうがよい。
若月俊一、そして南木 佳士について知ろうと思ったら
この本を読めば、若月俊一についてはある程度のことを知ることができると思う。いわば若月俊一の入門書とでも言うことができるのではないだろうか。読者はこの本をスタートとして、若月の世界へと引き込まれ、次は「村で病気とたたかう」あたりを是非読んでみたくなるのではないかとも思う。しかし、この本の面白さはそれだけではない。若月と著者は現実に上司と部下の関係でもあり、佐久総合病院は著者の現在の勤務先である。彼はこれら直接の対象の現実を驚く程冷静かつ公正な目で見ているのである。結果、実は南木の世界へも引き込まれるという非常に不思議な本である。
見事な評伝
対象に愛情がなければ、評伝など書けないもので、それは自伝よりも大変な仕事のはず。本書には全編にその情熱が溢れていて、内容も含めて、読むものを惹きつけていく。若月俊一を書ききることは、その彼をずっと近くで見続けながら生きてきた自分をも見ることであり、あらためて「阿弥陀堂だより」を書いた彼自身の側面も見る思いだった。文章も力強く、彼の、フィクション、ノンフィクションの両方を、ここまで書ける力量に脱帽
若月院長と南木医師
若月院長が終戦前の学生時代から医師になって佐久病院に赴任。田舎の診療所を大総合病院にしていった半生が書かれている。筆者は佐久総合病院の医師であるにもかかわらず客観的に描かれている。
