- 書名: 銀河鉄道の夜 (岩波少年文庫)
- 作者: 宮沢賢治
- 出版社: 岩波書店
- 出版日: 2000-12
- 定価: ¥ 714
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レビュー
生と死、友情、永遠と刹那
今からずっと昔の夜。町外れの丘を登ると暗闇の中に街の灯がちかちかと瞬く。その光景がいつの間にか幻想へ変わっていく。
ジョヴァンニとカンパネルラはなぜ銀河鉄道で旅するのかを考えると、切なくなります。幻想世界の説明はありません。列車からの風景は、宮沢賢治(ジョヴァンニ)が見ていた世界の反映だし、彼の抱えていた孤独、無垢な精神、理想への憧れだと思います。
ジョヴァンの家の食卓には、牛乳と角砂糖とトマト、それにパンが並んでいます。日本なのに日本でない、ここに童話としての卓越があると思います。
夜の牧場の場面と印刷所の場面も大好きです。
童話ですが、生と死、友情、永遠と刹那が、哲学といっていいほどの高みまで昇華され、描かれています。
大好きな作品です。
